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『形意拳』(ケイイ・ケン)

 

 形意拳は単純な構成で作られている武術です。

 套路(型)も他の拳法と比べて遥かに単調で、決して見栄えも良くはありません。

単純な技を反復稽古して、攻防のポイントを学び、強い力を得ます。

それだけに身体の使い方を覚え易く、武術として優れています。

 動きは曲線ではなく、直線的です。

 “相手が動いた瞬間にこちらが打ち込む”という、

よく言われる“先”的な技で倒してしまう事を考えています。

(とは言っても当然それだけじゃなく、自分から仕掛けて相手の反応を引き出して打つ、のも常套手段ですが。)

 その様な、“先”的技術を使うには、曲線よりは直線の動きの方が向いているので

形意拳は直線を採用しているのかも知れません。

 実際、“先”というのは使い易い技術です。

ある程度自由組手をこなしてさえいれば、相手の出鼻を抑える事はそう難しくなく身につけられるんですね。

勿論、仕掛けも重要な要素です。

(勿論相手はそれが解っているから、色々と“仕掛け”をしてくるんですけども。これが武術の面白さね。)


 その様に、相手の攻撃を未発に抑えながら、

自分の攻撃を一方的に相手に叩き込むというのが、形意拳の特徴と言えましょうか。

(これって名人の剣道と似てると思いませんか? こういう所が“形意は名人芸”と言われる所以なのかも知れませんね。)

 

因みに当会では、形意拳の最も基本となる五行拳を中心にして、

五行連環拳、五行生剋拳(対錬)、十ニ形拳 ・・・・・・ と段階的に進んで行き、

約束攻防、自由攻防、五行棍等の武器術も適宜稽古して、形意拳の完成を目指します。

 

 

※“先”的技術には、細かく分類すれば、先、先先、後先、等が有りますが、ここでは用語に拘らず、全て“先”で表現しました。ご了承下さい。

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