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酒
『酔拳』(スイケン)
“酔拳”は映画で大変有名になり、
「空手や柔道を知らない人でも“酔拳”は知ってる」
ような感さえあるので(笑)、余計な説明は不要でしょうか。
酔ったような動きに特徴があります。
稀に「本当にお酒を飲まないと出来ない拳法なんですか?」と
聞かれる事がありますが、そんな事はありません。
酔拳のように高度な全身のバランスを要求される動きを本当に呑んでやったら、
転んでしまうのがオチです(笑)。
又、「酔った振りをして相手を油断させる」事に主目的が有る訳では有りません。
一言付け加えるならば、
酔拳の技は遠・中距離戦よりも接近戦で生きる、という事です。
又、酔拳の発想は“相手と合わせない”(『初心者へのアドバイス』第22講参)事を学ぶに
大変多くの示唆を与えてくれます。
(大ブレイクした映画の印象が強過ぎる為か、その実体というのが正確に知られてはいないようです。
映画やその他を介して一般に考えられている事とは、一寸違う所が多々あります。
実は蛇拳も同様です。映画の印象が強すぎて指先でこずく拳法である様な思われ方をしてますが、
私の知る限り、手刀も拳も使います。もちろん拳の使い方は独特ですが。又、投げ技も豊富です。)
酔拳の型は、素面(しらふ)の状態から、
お酒を呑んで徐々に酔いが回り立てなくなって倒れてしまい、
目が覚めて起き上がる、というコミカルな構成になっている物も多いですが、
それは唯の演舞ではなく、
その中に攻防のテクニックがきちんと折り込まれています。
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